Sep. 8 (Thu) - Sep. 9 (Fri), 2011 (JST)
Osaka University Nakanoshima Center
大阪大学中之島センター
このワークショップは、サイエンスの観点からすばる次世代補償光学の方向性を定め、さらにその補償光学系を生かす観測装置の方向性を定めることによって、次世代補償光学、観測装置の実現に向けたスタートを切り詳細な概念提案に結び付けることが目的である。
すばる望遠鏡において継続的に開発されてきた補償光学系は多数の科学的成果に結び付いた。最近では補償光学系のアップグレードとレーザーガイド星の導入、AO188+LGSも共同利用を開始し、科学的成果を上げつつある。さらに HiCIAOやSCExAO など AO188 のシステムに付加される特徴的な観測装置も開発されてきた。まずはこのような AO188+LGS までの補償光学を用いた科学的、技術的成果をレビューする。さらにこのシステムでどのような限界が見えているかの現状を検討する。その結果に基づいてすばる望遠鏡の次世代の補償光学システムの方向性についてサイエンス、技術的可能性の観点から列挙し、対応する装置開発の検討と、それにより拓かれるサイエンスについて議論することを目的とする。
補償光学は地上大型望遠鏡の基幹をなす技術となり、さらなる高精度化あるいは広視野化の方向で世界各地の望遠鏡で開発が進められている。すばる望遠鏡の次世代補償光学としては、副鏡を可変にして広視野で像質の改善を得る地上層補償光学(GLAO)を中心に、さらに広視野多天体補償光学(MOAO)などが、すばる補償光学グループや東北大学などで構成されるすばる次世代補償光学WGで検討されている。これらの広視野補償光学が実現すると、主焦点の広視野をベースに展開されたすばる望遠鏡のユニークなサイエンスをさらに発展させることが出来ると期待される。また可変副鏡は像質の良いすばる望遠鏡を生かしてさらに高精度の補償を実現することを可能にする。
世界的にみると南天で VLT が同様のGLAO計画をすでに推進するなど広視野の次世代補償光学計画が目白押しになっており、日本のコミュニティにおいてもできるだけ速やかに、すばる望遠鏡を生かした次世代補償光学の在り方をサイエンスニーズの観点から議論する必要がある。また次世代補償光学システムの能力に適合した次期広視野観測装置の議論も不可欠となっている。
10:50 休憩
12:30 昼食
15:50 休憩
17:05 質疑・議論
17:30 休会
18:30 懇親会
10:40 休憩
12:00 昼食
15:00 休憩
16:35 議論
17:30 閉会オンラインでの参加申込は締め切りました。
次世代AOベースライン仕様 および 新装置の例 [2011/07/12]
秋山正幸(東北大学)、本原顕太郎(東京大学天文学教育研究センター)、
小林尚人(東京大学東京大学天文学教育研究センター)、菅井肇(東京大学IPMU)、深川美里(大阪大学)、
兒玉忠恭(ハワイ観測所)、岩田生(ハワイ観測所)、早野裕(ハワイ観測所)、
寺田宏(ハワイ観測所)、臼田知史(ハワイ観測所)、柏川伸成(TMTプロジェクト室)
ハワイ観測所 岩田生 iwata [at] naoj.org, 兒玉忠恭 t.kodama [at] nao.ac.jp