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AO がファーストライトを迎えました
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2000年12月2日 |
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すばる望遠鏡の観測装置 波面補償光学装置 AO (Adaptive Optics) がファーストライトを迎えました。また AO を用いることにより、すばる望遠鏡の理論的限界に近い精度の画像が得られることが確認されました。マウナケア山頂のような観測地として優れた場所でも、地上からの観測により得られる画像は、大気のゆらぎの影響を受けて星の像が広がってしまいます。AO は、大気のゆらぎをモニターする波面センサーと、そのゆらぎ打ち消すを可変形鏡からなります。AO を使用することにより、非常にシャープな星の像を得ることができます。11 月にすばる望遠鏡のカセグレン焦点に設置した AO に、近赤外線分光撮像装置 IRCS を取りつけ、12 月 1 日から 3 日まで試験観測が行われました。 |
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Suprime-Cam による広視野カラーイメージ
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2000年11月14日 |
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すばる望遠鏡の主焦点に取りつける Suprime-Cam (すばる主焦点カメラ) は、天体から届く可視光をとらえる広視野の撮像装置です。現在は、直径約 31 分角の満月の大きさに匹敵する 24 分角 × 24 分角の範囲を一度に撮像することができます (補足画像を参照)。主鏡の口径が 4m よりも大きい望遠鏡の中で、これほどの広い視野の装置を備えているのは、いまのところすばる望遠鏡だけです。このように、広視野と高い集光力という特徴を持つ すばる望遠鏡と Suprime-Cam の組み合わせは、広い領域に点在する暗い天体を観測するのに最も優れた装置といえます。 |
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すばる 再びバーストをキャッチ
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2000年10月9日 |
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すばる望遠鏡は、カセグレン焦点に取りつけた近赤外線分光撮像装置 IRCS により、 ガンマ線バースト GRB000926 の光学対応天体 (Opticcal Transient; OT) の撮像に成功しました。ガンマ線バーストの OT の観測は、2000 年 5 月 4 日の最新ニュース に続いて 2 度目となります。 |
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すばる、話題のリニア彗星をとらえる
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2000年7月24日 |
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すばる望遠鏡では、地球に接近しつつあるリニア彗星を、1 月 8 日にカセグレン焦点に取りつけた調整用可視光カメラ CAC により、また 6 月 17 日にはナスミス焦点に設置した近赤外線カメラ CISCO により撮影に成功しました。下の図では、もっとも明るい中心部 (彗星の核) から蒸発したガスや吹き出したチリが、彗星特有の紡錘状の頭部を形作っている様子が写し出されています。またガスやチリが、太陽と反対の方向 (左の図では左側に、右の図では右側に) に尾として伸びている姿も見えています。今回のリニア彗星の観測より、すばる望遠鏡が彗星などの太陽系内の天体を正確に追尾し、観測できることが確かめられました。 |
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OHS (CISCO) が遠方の電波銀河をとらえる
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2000年7月6日 |
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2000 年 5 月 24 日と 25 日、すばる望遠鏡のナスミス焦点に設置した OHS (CISCO) により、 地球から 100 億光億年離れた電波銀河 4C+40.36 の観測に成功しました。強い電波を発する 4C+40.36 は、水素やヘリウム、酸素、ネオンのガスによる輝線を出しています。 それらの輝線の波長が本来の波長より長くなっている(赤方偏移 z=2.27) ことから、4C+40.36 は非常に遠方にあることがわかります。波長ののびた水素輝線 (Hα線) の光が赤色に見えるように撮像したものが下図です。4C+40.36 自体が赤い色であるこ とから、この天体は強い水素輝線を出していることがわかります。さらに今回の観測では、4C+40.36 の右に水素輝線で光る伴銀河の姿を初めて写 し出しました。 |
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主焦点カメラで 0.3 秒角の星像サイズを達成
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2000年6月22日 |
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6 月 3 日、すばる望遠鏡の主焦点に取りつけたすばる主焦点カメラ Suprime-Cam による可視光の観測を行いました。はじめの焦点位置合わせの作業において、星像サイズとして 0.3 秒角 (1 秒角は 1 度の 3600 分の 1) を達成しました。Suprime-Cam 製作の中心的役割を果 たし、実際に観測を行った国立天文台の宮崎聡氏は、「星像サイズが 0.3 秒角の画像が得られたときは、思わず身震いをしました」とコメントしています。
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すばる 宇宙からバーストをキャッチ
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2000年5月4日 |
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すばる望遠鏡のカセグレン焦点に取りつけた近赤外線分光撮像装置 IRCS により、 近赤外線でガンマ線バースト GRB000301C の光学対応天体をはっきりととらえることに成功しました。ガンマ線バーストは、数秒から数十秒という短い時間に、膨大なエネルギーがガンマ線 (波長 100 億分の 1 メートル以下の電磁波) として宇宙空 間に放出される現象です。ガンマー線バーストは約 30 年前に発見されましたが、その詳しいメカニズムはいまだ明らかにされていません。
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銀河から噴き出す真紅の光
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2000年3月24日 |
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地球から約 1200 万光年の距離にある M82は、その形から不規則銀河と呼ばれている。図の中心から左上と右下の方向に青白く輝く部分が星の集団の銀河である。この銀河に垂直な方向に広がるフィラメント状の赤い部分は、電離した水素ガスが放つ赤い光の Hα線 (中心波長は 6563 オングストローム) である。これらの広がりは、銀河の中心からそれぞれの方向に 1 万光年以上にわたる。 |
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