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赤外線観測用副鏡を銀で再メッキ

2003年5月16日

 すばる望遠鏡の赤外線観測用の副鏡を銀で再メッキ(再蒸着)する作業が、 4月初旬にマウナケア山頂にあるすばる望遠鏡の蒸着装置を用いて行われました。アルミニウムメッキの鏡に比べて、銀メッキした鏡は赤外線の反射率がよいことが知られています。今回改めて銀のメッキをした副鏡の赤外線における反射率は、約99%ときわめて高いことが確認されました。この副鏡は、4月11日の観測から再び利用されています。

再メッキ後の赤外線観測用副鏡 副鏡と一緒に銀でメッキした
参照用ガラスの反射率
赤外線観測用副鏡の組み立て

 すばる望遠鏡では、口径8.2メートル、重さ23トンの主鏡で天体の光を反射させて副鏡に集め、最終的に観測装置へ導きます。 赤外線観測用の副鏡の口径は1.3メートル、重さは185キログラムです。主に IRCSCIAOOHSCOMICS の赤外線用観測装置 と組み合わせて使用します。この副鏡のほかにも、FOCASHDS などの可視光観測装置と共に用いる可視光用副鏡が2台あります。副鏡の代わりに、可視光の広視野カメラ Suprime-Cam を取りつけることによって、すばる望遠鏡では一度に広い視野を撮影することも可能です。

 


副鏡と観測装置の交換風景

 

 

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