Suprime-Cam 停電時、緊急に行って欲しいこと:

   外付け真空ポンプの運転(電磁バルブが開いていること) および、真空度の確認。 です。

通常は、

(1) PFUにインストールする1週間前くらいから外付け真空ポンプのみを運転開始。
(2) PFUにインストールする2日前くらいから、外付け真空ポンプに加えて
    冷凍機及びイオンポンプを運転開始。

します。
上記期間、特に(2)の期間中には、停電時の確認をお願いします。
上記期間と観測期間中(トップリング)以外は緊急の対応は必要ありません。


[説明]
外付けの真空ポンプはUPSを通していますが、
瞬停やわずかな電圧降下でも、電磁バルブが閉まることが分かっています。
電磁バルブが閉まると、いきなり常圧にはなりませんが、
デュワー内の真空度がすぐに 10^-3 Torrレベル以下まで落ちてしまいます。

これが起きると、

(1)の期間は、真空引きが再度必要なので、冷却開始の予定が狂う程度ですが、
(2)の期間は、冷凍機が運転され続けているのに真空度が悪化するため危険です。

   ほとんどの場合は電磁バルブが閉じるので、several *10^-2 Torrレベルで
   踏み止まり常圧まで落ちてしまうことはありませんが、何らかの事故で
   シールが破れてしまうと常圧となる可能性があり、その場合はCCDへの結露 
   など非常に危険な状態となります。

  全くの常圧から真空引きと冷却完了までを行うのには、
  真空引きに数時間(10^-5 Torr前半レベルまで引く)+ 冷却に6時間 
  (半日程度で終わる)です。


以下は停電時に見込まれる影響とおおまかな対応です。


TUE階待機時(PFU外):

    1. 瞬停
         [影響]
          電磁バルブ遮断。
          イオンポンプは運転継続。
          冷凍機は運転継続。

         [予測]
          短時間は放置されても大丈夫。
          長時間放置すると、
            電磁バルブだけでシールしているので、真空度が悪化する危険性がある。
            イオンポンプがオーバーロードになる危険性。

         [対応]
             デュワー横の真空ゲージでの真空度の確認。  
             真空度が悪化している場合には、関係者に連絡してイオンポンプを止める。
             なるべく早く、真空を引き直す(電磁バルブを開き忘れないように)。


    2. 長時間停電
         [影響]
           UPS放電 =>
          電磁バルブ遮断および真空ポンプ停止。
          イオンポンプ停止。
          冷凍機停止。

         [予測]
            電磁バルブが閉じているので、即座に危険ということはないが、
            なるべく早くに真空引きを再開しないと、結露の危険性がある。

         [対応]
            デュワー横の真空ゲージでの真空度の確認。  
            真空度が悪化している場合には、至急関係者に連絡してください。
            なるべく早く、真空を引き直す(電磁バルブを開き忘れないように)。
            また、関係者に連絡してください。


TUE階待機時(PFU内 or トップリング時):

    1. 瞬停
         [影響]
            UPSが生きている限りにおいて、特に問題ないはず。

         [予測]
           イオンポンプが運転継続していれば、真空度は悪化しないだろう。
           イオンポンプおよび冷凍機の運転状態を確認し、真空度、CCD温度ともに
           問題ないことを確認する。

         [対応]
            ネットワーク経由での真空度、温度の確認 (*)。
            至急、関係者に連絡してください。


    2. 長時間停電
         [影響]
           UPS放電  =>
            イオンポンプが停止。
            冷凍機停止。

         [予測]
            真空度は比較的早い時間内(30分〜 1時間)で10^-5Torrより悪化する。 
            イオンポンプを再始動させるために、Suprime-CamをPFUから抜き、
            外付けポンプで真空引きしなおす必要が生じる。

         [対応]
            ネットワーク経由での真空度、温度の確認 (*)。
            至急、関係者に連絡してください。



(*)ネットワーク経由での真空度、温度の確認。
  1. suprime.sum.naoj.org に messia アカウントでログインします。
  2. % pstat  (真空度の確認)
  3. % cstat  (温度の確認)
  pstat, cstat が 機能しない場合、ネットワーク関係または、LANTRONIXの異常の可能性が
  ありますので、関係者に連絡して下さい。


これはやばいと思ったら:

    万が一、真空が常圧まで悪化するような事故が発生した際には、
    とにかくCCD関係の電源は落とし、早く真空を引き直すことが
    重要です。特に結露が疑われるような場合には 真空を引き直すとともに
    一刻も早く関係者に連絡して指示をあおいで下さい。
    冷却の再開などはよく状況確認してから行う必要があります。


最後に:
    山頂スタッフ、関係者のご協力に感謝致します。


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