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【速報】すばる望遠鏡が捉えたアイソン彗星

2013年10月22日

  ハワイ現地時間2013年10月19日・21日の未明に、すばる望遠鏡がアイソン彗星 (C/2012 S1) の姿を捉えました。アイソン彗星は今年11月末に太陽に最接近し、肉眼ではっきり見えるほど明るくなる事が期待されています。今回、東北大学の大坪貴文さんらの研究チームが中間赤外線 () という波長でアイソン彗星を観測し、撮影に成功しました。すでに世界各地でアイソン彗星の画像が撮影されていますが、この波長でアイソン彗星の姿をはっきりと捉え、画像を公開したのは、すばる望遠鏡が世界で初めてです。


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図1: すばる望遠鏡が捉えたアイソン彗星の中間赤外線画像。擬似カラー合成。ハワイ現地時間2013年10月19日・21日未明撮影。(クレジット:すばる望遠鏡アイソン彗星観測チーム/国立天文台、画像処理:臼井文彦 (東京大学))


  観測当時、地球から約 2.3 億キロメートルの距離にいたアイソン彗星ですが、中間赤外線でも尾を引いているようにも見えます。中間赤外線では彗星がまき散らした塵 (固体微粒子) などが明るく光ってると考えられ、今回の観測では分光スペクトルのデータも取得されました。研究チームは今後、取得されたデータを詳細に解析し、彗星の塵の材質や量を詳しく調べ、アイソン彗星の起源と太陽系の成り立ちに迫る予定です。


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図2: すばる望遠鏡の観測室でアイソン彗星を観測する研究チーム。(クレジット:国立天文台)



(注) 中間赤外線は波長がおよそ 5~40 マイクロメートルの赤外線で、人間の目では見ることができない光です。すばる望遠鏡では冷却中間赤外線分光撮像装置 COMICS を使い 7.5~25 マイクロメートルの波長範囲を観測可能です。すばる望遠鏡が設置されているマウナケア山頂は空気が薄く乾いているため、湿度の高いところではできない中間赤外線による観測が可能です。中間赤外線では惑星系の形成過程や銀河の大規模な星形成現象、また宇宙の塵の性質などを調べることができます。


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