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「地球型の系外惑星発見に向けた共同研究を開始」

2010年2月8日

 初めての系外惑星(太陽系以外に存在する惑星)が1995年に発見されて以来、現在では400個を超える多様な系外惑星が見つかっています。すばる望遠鏡ではHiCIAO(ハイチャオ)と呼ばれる新しい近赤外線コロナグラフ撮像装置を用いて、約500個の太陽型の恒星を観測し、その周りの惑星を直接撮像するプロジェクトを2009年に開始しました。2009年12月に最初の成果として、木星の約10倍の質量を持つ系外惑星の直接撮像に成功しました。 http://www.naoj.org/Pressrelease/2009/12/03/j_index.html

 系外惑星の探査には様々な新しい技術の開発が必要です。より暗く、恒星に近い惑星を直接撮像するための新しい技術開発は、ハワイ観測所のオリビエ・ギュオン博士を中心に進められています。 http://www.naoj.org/Topics/2008/11/26/j_index.html

 すばる望遠鏡では次の段階として、太陽より約10倍軽いM型星を周回する、水が液体として存在する地球型惑星(ハビタブル惑星)の発見を目指しています。そのためには、赤外線の波長域でドップラー法による高精度の測定をおこなう必要があり、様々な技術開発がおこなわれています。」 その中で、高精度に波長を較正するためのガスセルの開発をドイツと共同で開始しました。ドイツ・ゲッチンゲン大学のアンドレアス・ザイファート博士(現カリフォルニア大学デービス校)は、南米チリでヨーロッパ南天天文台(ESO)が運用するVLTの観測装置CRIRES用に赤外線のガスセルを開発した経験があります。すばる望遠鏡に赤外線のガスセルを搭載することができれば、北天でもM型星を周回する系外惑星を探査することができます。2009年3月9日から12日にハワイ島のコナで開催された第2回すばる国際研究会「Exoplanets and Disks: Their Formation and Diversity」の機会にキックオフ会議がおこなわれ、ザイファート博士、ドイツ・マックスプランク天文学研究所の後藤美和博士、ハワイ観測所の臼田知史博士、早野裕博士、セバスチャン・エグナー博士による具体的な検討が開始されました。その後、ハワイ観測所内やすばる望遠鏡のユーザーで構成される委員会などでの審議を経て、12月にM型星のスペクトルを取ることに成功しました。今後、詳しい性能評価の確認後、M型星を周回する系外惑星を探査する観測プロジェクトの提案をおこなう予定です。








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