すばる戦略枠提案SEEDSに関する審査報告

2008/03/18 すばる小委員会 委員長 有本信雄
新しく立ち上がるユニークな観測装置HiCIAO+AO188を用いて系外惑星の直接撮像を目指すSEEDS提案は、まさに戦略枠創設の趣旨に合致したものであり、まだ装置の性能評価が行われない段階ではあるが、すばる戦略枠第1回公募の「採択内定」課題と認定する。ただし現段階ではこの認定は内定であり、採択にあたっては以下の条件を付ける。なお、戦略枠が採択された分野(星形成・系外惑星)の一般共同利用夜数を減ずる措置は取らない。

1. 戦略枠の意義は他の望遠鏡と比べてすばる望遠鏡の観測性能が圧倒的に優位な状況の下で観測時間を集中的に投資することにある。従って性能評価の時期は可能な限り早くなくてはならない。SEEDSチームはその実現に最大限の努力を払うものとする。 PIはSAC委員長に性能評価の可能な時期を速やかに報告し、審査を受けるものとする。
装置(HiCIAO+AO188)の性能評価の結果、所期の基準をクリアした場合に 限り、正式採択とする。性能評価にあたっては、装置チームから報告を受けることに加えて、 客観的な判断を行える評価委員をすばる小委員会が委嘱する。

2. 正式採択された際には最大で、提案書記載の通り系外惑星探査16夜×5年、 惑星系円盤探査8夜×5年を認める。ただし、観測開始から2年後に厳正な中間見直しを行う。 2年後の中間審査の観点は、提案者が現段階でTAC・SAC委員を十分説得するに至っていない 「系外惑星探査と原始惑星系円盤探査のリンクの意義」が認められるかどうかに中心が置かれる。 その時点で明確な意義が見出せない場合は、円盤探査についてはその後の観測時間を認めない。 また、提案チームは夜数の削減も視野に入れつつターゲットの見直しを行い、ターゲットに 観測実施の優先順位をつけるものとする。
(注)公募要項記載の通り、中間審査は毎年行うものとするが、今回は特に観測開始後2年を重要な節目としてあらかじめ設定する。

3. 戦略枠への専念義務については、公募要項記載のとおり、PIのみに専念義務を課す。PIは戦略枠が実施されている期間は、一般共同利用への応募はできない