- 吉田:オーストラリアがPFSコラボレーションに入るのではだめなのか?
- 岩田:オーストラリアは以前PFSパートナーシップに入る交渉をしていたが、入れなかった(入らなかった?)。再度交渉する可能性はあるが、オーストラリアの興味はPFSのSSPだけではないと思う。
PFSコラボレーションに入るだけでは観測所の運用に対して何の得にもならない。
- 吉田:もちろん観測所への貢献は当然あったの前提だ。PFSコラボレーションとしてはオーストラリアがパートナーシップを通してSSPに入るのは受け入れ難いと思う。PFSより後のSSPの参加は問題ない。
岩田:ただ、この先10年新しいSSPはない。PFSコラボレーションとオーストラリア側の意向をよく聞いて交渉する。
本原:SSPへの入り口が2つになるのはとてもややこしい。平等でない場合、議論が生ずるだろうから注意したほうが良い。
大橋:PFSコラボレーションは装置開発への貢献で、オーストラリア他は運用への貢献なので貢献の仕方が異なる。
泉浦:1晩いくらを想定しているか?
- 岩田:よく言われる1晩1000万円より高いものを想定。ここでの明言は避ける。
- 泉浦:パートナーシップに入るということは具体的にどういうことを意味するのか?運用に対する貢献があるからパートナーになれるのか。
岩田:観測所のdecision makingに入るということ
土居:TACはどうなるのか?
- 岩田:single TACを想定
- 土居:TACでの議論が英語になる。英語がnativeな人の影響力が上がるかもしれない。
岩田:STCについては、有本さんは日本人だけで話し合う別の組織(SAC-J?)を持つことを考えている
児玉:「状況次第では5年のおわりまでSAC参加となる可能性」の状況次第では・・・では保障にされていなくて、オーストラリアが合意しないのでは。2年間にして、その後どう続けるかはその時交渉するのでよいのでは?
- 岩田:2018年に何らかの形で国際協力を開始するのは前提条件。ボードを作る(パートナーシップにする)かどうかはこれから交渉。2〜3年で区切るのはその時資金難になる可能性がある。この先5年間の運用コストを確保したい。
- 児玉:パートナーシップとはボードか。
- 岩田:パートナーシップ=ボードではない。まずはSACに入る。ボードの在り方を議論し、3年目からボードを作るのが完成形という提案だ。
- 本原:2年間をパートナーシップの詳細を決めるための時間と理解してはどうか。2年後にそのタイミングを遅らせるオプションを入れてはどうか。オーストラリアとの交渉に天文台外の人が入った方が良い。--> 土居さんが入ることになった。
- 伊藤:ボードメンバーの割合は?
岩田:出資割合による。日本が過半数出資を続ける限り、ボードメンバーの過半数は日本人になる。
大朝:UHはこれまで通りSAC(or ボード)に入ることになるのか?豪州やEAOとの差ができ混とんとすることが心配。
- 岩田:UHとの合意書に「ボードまたはそれに相当する組織に1名参加する」とされている。今後それが改定できるかどうかは未定。
- 本原:UHはオブザーバーか
- 岩田:ボードの正式メンバーで、現在ボードがないのでSACに入っている。
伊藤:UHとの合意書を見直して今後の資料と反省点とすべきだ。
泉浦:オーストラリアがボードメンバーになることで、具体的にどのような不利益が想定されるのか。
- 岩田:詳細はまだ決められていないが、所長任命、人事などボードで決めることになる。
- 泉浦:そういう状況で交渉するのか?
- 岩田:来年の1月までに考える。ボードに関してはその後時間をかけてとなるだろう。
- 伊藤:ボードの決定を観測所とオーストラリアの間でやるのか。
- 岩田:コミュニティにも情報を公開したり協議していくことになるだろう。所長の任命などはボードが決めることになるだろう。
- 本原:ボードのイメージとしてはALMAのボードと同じで、あまり細かい議論をしないのでは?細かいところはSTCで議論することになるのでは?
岩田:その通り
美濃和:オーストラリアは装置を持ち込むことも想定していると思う。ExoplanetではすでにSCExAOを通して幾つか持ち込まれている。
岩田:今後装置受入れの手順を明確化する必要がある。
吉田:装置開発の面でのin kind contributionをどう評価するのか?例えばGTは与えるのか?これまでの装置開発者への見返りはGTだけ。オーストラリアに観測時間へのアクセスだけではなくGTを与えるのはやり過ぎ。パートナーシップを始めるにあたり新しいポリシーが必要
- 岩田:オーストラリアについては、In-kind貢献なしはあり得ない。貢献の評価の仕方を考える必要がある。ただ、これまでGTとの関係は考えていなかった。
- 土居:パートナーを迎えてボード制に移行するのは大決断。運用費がを捻出するのにしょうがないからといって、弱気で交渉するのではいけない。
- 土居:望遠鏡時間の切り売りでは参加しないという豪州の態度だ。共同運用は非常に厳しいものなので。
- 本原:やはり交渉には天文台外の人が複数人必要
- 岩田:交渉に誰に入ってもらうかについてはSACで議論する。パートナーシップにするというのは弱気ではなく、良い方法だと思ってやっている。時間を切り売りするのは本当に良い方法なのか?
- 土居:切り売りが良い悪いという訳ではなく、後戻りできる体制が必要
- 岩田:もしダメなら5年で後戻りできる。
- 土居:まずは切り売りから始めるのが自然であり、適切ではないか。
- 岩田:私としてはオーストラリアが装置開発でも貢献してくれるのは望ましいし、それはULTIMATE-Subaruの実現に必要だと考える。
- 土居:最初の段階から複雑なシステムを作る必要があるのが大変。最初の2年はできるだけシンプルな条件にしたほうが良い。
岩田:先方の事務処理条件で2年が許されるかわからない。まずは豪州に確認してみる。日本のコミュニティの総意を伝えたい。
住:ボードに豪州などが入った場合の投票権や重みは?決め方はどうなっているか。ボードには拒否権を与えるのか?
- 岩田:ボードメンバーに拒否権を持たせるかなどはまだ決めていない。
- 住:発言権の大きさは何で決まるのか。
- 岩田:出資額に応じる。しかし日本が多数派であり続けるはず。
- 住:もし拒否権がなければ、多数決で決めることになるので、日本が過半数を下回らない限り問題ないのでは?
- 岩田:英語の問題が懸念として挙げられた
- 土居:英語の問題だけでなく、すべてを投票で決めれるわけではない。
- 住:交渉で危険な項目を投票で決めることにしておけば、最悪のケースを免れることができるのでは。
- 岩田:今日の議論を受け止めて交渉に挑む。