お知らせ

すばる望遠鏡、全ての観測装置の機能が回復
(すばる望遠鏡障害発生報告 第八報)

2012年10月24日午後3時 (ハワイ)、25日午前10時 (日本) 発表

  すばる望遠鏡では、2011年7月2日 (ハワイ現地時間、以下同じ) に起きた冷却液漏れ事故の影響を受けたカセグレン焦点周辺光学系システムおよび微光天体分光撮像装置 (FOCAS) の修復が完了しました。また、事故調査委員会の報告書にあげられた改善策にそって、ケーブル巻き取り機構の全角度範囲にわたる動作試験の実施や、装置の運用・取り付け手順書の再点検など、種々の安全対策をとりました。カセグレン焦点部の試験観測を2012年10月5日の夜より開始し、2012年10月19日の夜より FOCAS による共同利用観測を再開しました。FOCAS による共同利用観測が再開したことにより、全ての観測装置の機能が回復しました。2013年夏の主鏡再蒸着作業の完了を待って、完全に全面復旧となる予定です。


国立天文台

用語解説:

・微光天体分光撮像装置 FOCAS (Faint Object Camera And Spectrograph)
  可視光で高い感度の観測を行う装置で、カセグレン焦点に装着されます。視野内の 100 個の天体のスペクトルを同時に撮影できる機能を使用することにより、宇宙の果て近くにある銀河までの距離などを効率よく調べることができます。

  

すばる望遠鏡本体と主焦点カメラ Suprime-Cam。

:すばる望遠鏡本体と微光天体分光撮像装置 FOCAS。




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