すばる望遠鏡
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すばる望遠鏡を支えるスタッフ (14)

すばる望遠鏡と観測装置を操作するオペレーターの皆さんを特集します。現在すばる望遠鏡では、マイケル・レタウスキー、ロバート・ポッター、デニス・スカーラ、原沢 寿美子、マイケル・レマン、アラナ・ギャレイ、アラン・ハタケヤマの7人のオペレーターが働いています。今回オペレーターを代表して、ロバート・ポッターさんがインタビューに答えてくれました。

――まずは自己紹介をお願いします
ボブ (ロバートの愛称)・ポッターといいます。アメリカ本土のコネチカット州からハワイへ移って来ました。技術者として積んできたさまざまな経験が認められて、現在すばる望遠鏡のオペレーターとしてハワイ観測所で働いています。

――どうしてオペレーターになりたいと思ったのですか?
実は最初はオペレーターのポジションを狙っていたわけではなかったんですよ (笑)。でも今ではこの仕事をとても楽しんでいますし、私の能力をフルに利用できていますので。

――すばる望遠鏡のオペレーターとしての仕事を教えていただけますか?
望遠鏡には、7つの観測装置が用意されています。オペレーターの仕事には、すばる望遠鏡本体を操作する仕事と、その7つの観測装置を操作する仕事があります。私は望遠鏡本体と、7つの観測装置の内5つが担当です。理想的なデーターが得られるよう、観測中はサポートサイエンティストや観測者と密接な連携を保ちながら仕事をします。また、新任オペレーターや望遠鏡を動かすソフトウェア・エンジニアの養成を手伝ったりもしていますよ。最近では改修した観測装置、IRCSの設計もしましたね。

――オペレーターの仕事として、どのような事が困難ですか?
夜間という限られた時間をいかに効率よく使うか、大きなプレッシャーになる時があります。もう一つは、観測者一人ひとり、装置の利用目的がばらばらですので、みなさんの目標や観測手法を正確に把握するまでに少し時間がかかったりしますね。

――仕事をする上で気をつけていることは?
望遠鏡を操作するオペレーターとして、観測者の“安全性”を確保することが我々にとって非常に大きな責任になってきます。特に高地のために起こる高山病にかからない様に、常に注意して見ていることが必要ですね。(富士山よりも高い)標高4000m を超える環境を甘く見るのは危険です。世界最大級規模の望遠鏡を運用する責任ある立場にいますので、ミスは決して許されません。

――マウナ・ケアの山頂は、天候にしても高度にしても人間にとって厳しい場所です。そのような環境で仕事をしたいという強い思いはどこから起こるのでしょうか? また、“やりがい”とは何でしょうか?
“やりがい”ですか? 私が“すばる望遠鏡”の目指すゴールを強く信じていることだと思います。すばる望遠鏡は、私たちが普段、疑問に思っている宇宙の謎や、私たち自身は何なのか、一体どこから来たのか、なぜここにいるのか、という問いに対する答えを追い続けています。私たちの知識の限界まで追求することは、純粋な科学であり、まさに情熱なのです。そういった究極を目指す研究者と共に、すばる望遠鏡で働けることを私は誇りに思っていますね。

――ハレポハクに数日間滞在するのはどんな雰囲気なのでしょう?
ハレポハクでの宿泊は、まるで学校の寮にいるような気分ですよ (笑)。でも実際は静かな環境です。食事時間帯のカフェテリアは騒がしくなるのですが。しばらく会っていない知人と再会すると活発な会話が生まれますし、温かな出迎えがあります。世界中から研究者が集まるわけですから、ハレポハクは天文学の究極の場所といえるでしょうね。

――週末や休日はどのように過ごしているのでしょう?
私は、山麓施設のあるヒロ市から離れたワイメア市に住んでいます。庭仕事やガーデニング、機械いじりが好きで、家の周りの改造プロジェクトがたくさんあります。妻のパムと一緒に海へシュノーケリングに行ったり、休日には買い物や映画に行ったりします。ギターも少し弾きますよ。私たちの知人のハワイアン・ミュージックや、フラ (フラダンス) もよく見に行きますね。

――最後に、すばるのオペレーターを希望する人に向けてメッセージをお願いします
そうですね、すばる望遠鏡に限らず、世界中のどの望遠鏡でも、実行力があり、誠実で天文学やテクノロジーに興味を持っている人を必要としていると思います。私が一番基本だと思うのは、優れたコミュニケーション能力ですね。人の目を見て話しができること、異なったバックグラウンドの人たちと仕事ができること。オペレーションシステム (UNIX) やネットワークの知識があるとよりよいでしょうし、コンピュータシステム全体の仕組みを理解することも大切ですね。与えられた指示をきちんと追えるのも大事な能力だと思いますよ。天文学科を出る必要があると思うかもしれませんが、オペレーターになるというのであれば、それほど必要ではないと思います。もし大学院で天文学の研究をやりたいのであれば、大学の天文学科を卒業してからオペレーターの経験を積めば良いステップアップになるのではないでしょうか。


2006年10月30日
 
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すばる望遠鏡を支えるスタッフの目次

 ・スタッフ 1 - ハワイ観測所長: 安藤博康
          所長室: 関口和寛、デビィ・グチエ
 ・スタッフ 2 - デイクルーチームチーフ: 臼田知史
          
デイクルーメンバー: 小俣孝司、倉上富夫
 ・スタッフ 3 - デイクルー: 沖田喜一、中桐正夫、宮下暁彦
 ・スタッフ 4 - デイクルー: 浦口史寛、大島紀夫、神沢富雄、湯谷正美
 ・スタッフ 5 - ハワイ観測所長: 唐牛宏
 ・スタッフ 6 - ラボエンジニア: ブライアン・エルムス、ルシオ・ラモス、土井由行
 ・スタッフ 7 - オペレーションセンター: 山下卓也、林左絵子、並川和人
 ・スタッフ 8 - オペレーションセンター: 能丸淳一、トモコ・フューセレイ、ジェームス・ホプキンス
 ・スタッフ 9 - サポートサイエンティスト: 田実晃人、藤吉拓哉
 ・スタッフ 10 - サポートサイエンティスト: 大屋真、寺田宏
 ・スタッフ 11 - サポートサイエンティスト: 青木賢太郎、古澤久徳、石井未来
 ・スタッフ 12 - 大学院生: 鈴木竜二、小西真広、吉川智裕、木村仁彦
 ・スタッフ 13 - ハワイ観測所長: 林正彦
 ・スタッフ 14 - オペレーター: ロバート・ポッター
 ・スタッフ 15 - 事務室: Emi Poppas、大槻典子
 ・スタッフ 16 - 望遠鏡グループ: 友野大悟、根岸智
 ・スタッフ 17 - コンピュータシステム管理者: 河合淳、キアイナ・シューベルト

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